履歴書は転職や就職活動において非常に重要な書類です。本記事では、履歴書の書き方を具体的に解説し、成功のためのコツを紹介します。これから履歴書を書く方は、ぜひ参考にしてください。

後藤 賢悟
22年8月にぷらねっとに入社。主に求職者や職業訓練生の就職カウンセリングを実施している。
履歴書はパソコンで作成派。
履歴書の基本書式と全体像
採用担当者が見る重要ポイント
履歴書の全体像を理解するためには、まず採用担当者がどのようなポイントを重視しているかを知ることが重要です。ここでは、そのポイントについて解説します。 採用担当者は、履歴書を通して応募者のスキル、経験、能力、そして人物像を評価します。特に重視されるのは、以下の3つのポイントです。
- 応募職種への適合性: 応募者が求める職種に必要なスキルや経験を持っているか、過去の職務経験からその能力を推測できるかを判断します。
- 企業への貢献意欲:企業理念やビジョンへの理解度、企業文化への適応力、仕事に対する熱意や意欲を評価します。
- 人物像:誠実さ、責任感、コミュニケーション能力、協調性など、職務遂行に必要な人物像を判断します。 これらのポイントを意識して履歴書を作成することで、採用担当者にあなたの魅力を効果的に伝えることができます。
基本の履歴書テンプレート選び
履歴書を書く前に、自分に合ったテンプレートを選びましょう。ここでは、厚生労働省の推奨テンプレートを紹介します。 厚生労働省では、履歴書作成の際に利用できる標準的なテンプレートを公開しています。このテンプレートは、企業が求める基本的な項目を網羅しており、誰でも使いやすいように設計されています。 厚生労働省の推奨テンプレートは、以下のサイトからダウンロードできます。
厚生労働省推奨履歴書フォーマット(ハローワークインターネットサービス)
このテンプレートを参考に、自分の経験やスキルに合わせて内容を充実させましょう。
準備するべき材料と道具
履歴書を書くために必要な材料や道具について説明します。これにより、スムーズに書き進めることができます。 履歴書を作成する際に必要な材料は以下の通りです。
- 履歴書用紙: 厚生労働省の推奨テンプレートを印刷するか、市販の履歴書用紙を使用します。
- ボールペン:履歴書は鉛筆や修正液を使用せず、黒色のボールペンで丁寧に書きましょう。
- 定規: 項目を揃えて書くために定規があると便利です。
- 消しゴム:誤字脱字を消すために用意しておきましょう。
- 辞書: 言葉遣いや表現に自信がない場合は、辞書を活用しましょう。
- パソコン:履歴書の内容を事前に作成しておきたい場合は、パソコンがあると便利です。 これらの材料を揃えて、落ち着いて履歴書作成に取り組みましょう。
履歴書を書くための心構えと準備
時間と計画の重要性
履歴書は一朝一夕で完成するものではありません。余裕を持って計画的に進めることが大切です。 履歴書作成には、以下のスケジュールを目安に、余裕を持って取り組みましょう。
- 1週間前: 応募企業の情報を集め、企業研究を行います。
- 3日前: 履歴書の内容を具体的に考え、下書きを作成します。
- 前日:下書きを見直し、誤字脱字がないか確認します。
- 当日:履歴書を丁寧に清書し、提出します。 計画的に進めることで、慌てずに質の高い履歴書を作成することができます。
応募企業に合わせた内容の調整
応募先企業に応じて履歴書の内容を微調整することがポイントです。企業研究の重要性についても触れます。 履歴書は、単に自分の経歴を羅列するものではありません。応募する企業の求める人物像を理解し、その企業で働きたいという熱意を伝えることが重要です。そのためには、企業研究が欠かせません。 企業のウェブサイトや会社案内、ニュース記事などを参考に、以下の情報を収集しましょう。
- 企業理念: 企業がどのようなビジョンを持って事業を行っているのかを理解しましょう。
- 事業内容:企業がどのような事業を行っているのか、具体的な内容を把握しましょう。
- 求める人物像:採用ページや求人情報に記載されている、企業が求める人物像を理解しましょう。
- 企業文化:社風や働き方など、企業の文化を理解しましょう。 企業研究を通して得た情報を基に、履歴書の内容を調整しましょう。例えば、企業理念に共感した点や、自分のスキルが企業の事業にどのように貢献できるかを具体的に記述するなど、企業への理解を示すことが重要です。
市販の履歴書をうまく活用する方法
市販の履歴書を使用する場合、それぞれの特徴を理解し、自分に合った物を選びましょう。 市販の履歴書には、様々な種類があります。デザインや項目、サイズなどが異なるため、自分の状況に合わせて適切なものを選びましょう。
- 一般的な履歴書: 多くの企業で利用できる、標準的なデザインの履歴書です。
- 職種別履歴書:特定の職種に特化した履歴書です。自分の希望する職種に合った履歴書を選びましょう。
- フリーフォーマット履歴書:自由に項目を追加できる履歴書です。自分の強みをアピールしたい場合に有効です。 市販の履歴書を選ぶ際には、以下の点に注意しましょう。
- 項目:必要な項目が全て揃っているかを確認しましょう。
- デザイン: シンプルで読みやすいデザインを選びましょう。
- サイズ:提出する企業の指定サイズに合っているかを確認しましょう。 市販の履歴書を活用することで、履歴書作成の時間を短縮することができます。
見直しと校正の重要性
履歴書を提出する前に必ず見直しを行いましょう。誤字脱字や記載内容の漏れが無いよう注意します。 履歴書は、あなたの第一印象を左右する重要な書類です。誤字脱字や記載内容の漏れがあると、せっかくの努力が台無しになってしまいます。提出前に必ず見直しを行い、完璧な状態に仕上げましょう。 見直しのポイントは、以下の通りです。
- 誤字脱字: 漢字の誤り、ひらがな・カタカナの誤り、句読点の誤りなど、丁寧に確認しましょう。
- 記載内容:項目が全て埋まっているか、内容に矛盾がないかを確認しましょう。
- 表現: 言葉遣いが適切で、誤解がないかを確認しましょう。
- レイアウト:字の大きさや行間、余白などが適切かを確認しましょう。 可能であれば、第三者に読んでもらい、客観的な意見を聞くことも有効です。
履歴書作成時の絶対に避けるべきミス
鉛筆や修正液の使用はNG
履歴書には鉛筆や修正液を使用せず、ボールペンで丁寧に書きましょう。これによりプロフェッショナリズムを示せます。 鉛筆や修正液は、修正可能なため、不誠実な印象を与えてしまいます。履歴書は、一度提出したら修正できません。そのため、ボールペンで丁寧に書き、修正の必要がないようにしましょう。
誤字や脱字、略字は厳禁
誤字や脱字、略字は採採用担当者に悪い印象を与えるため、絶対に避けるべきです。正確な日本語を心掛けましょう。 誤字脱字は、注意力不足や不注意を印象付けます。また、略字は、失礼な印象を与えてしまう可能性があります。履歴書は、丁寧な言葉遣いを心がけ、正確な日本語で記述しましょう。
空欄は避ける
履歴書の各項目は全て埋めるよう努めましょう。空欄が多いと熱意が伝わりません。 履歴書に空欄があると、応募意欲が低いと判断されてしまう可能性があります。可能な限り、全ての項目を埋めるようにしましょう。空欄にする必要がある場合は、その理由を明確に説明しましょう。
使い回しの履歴書はNG
特定の企業に合わせた履歴書を作成することが重要です。使い回しの履歴書は見抜かれやすいので避けましょう。 使い回しの履歴書は、企業への理解や熱意が感じられず、誠意が伝わらないため、採用担当者に悪い印象を与えてしまいます。それぞれの企業に合わせたオリジナルの履歴書を作成しましょう。
履歴書の各項目の詳細な書き方
日付・氏名・住所などの基本項目
- 日付や氏名、住所などの基本項目の正しい記載方法を説明します。ここでのミスは絶対に避けたいポイントです。
- 日付:履歴書を作成した日付を西暦で記入します。
- 氏名: フルネームを楷書で丁寧に書きましょう。
- 住所: 現在の住所を正確に記入しましょう。
- 電話番号: 連絡可能な電話番号を記入しましょう。
- メールアドレス:連絡可能なメールアドレスを記入しましょう。 これらの基本項目は、採用担当者が最初に確認する項目です。誤字脱字や記載漏れがないように、慎重に記入しましょう。
学歴・職歴の書き方
学歴や職歴の書き方について具体的に説明します。過去の経歴を正確かつ魅力的に伝える方法を学びましょう。
- 学歴:最終学歴から逆順に記載します。学校名、学部・学科、卒業年月日を記入します。
- 職歴:職務経歴書と同様に、最新の職務から逆順に記載します。会社名、所属部署、職種、業務内容、期間を記入します。 学歴・職歴は、あなたのスキルや経験をアピールする重要な項目です。具体的な業務内容や成果を盛り込み、簡潔で分かりやすい文章で記述しましょう。
免許・資格の記載方法
持っている免許や資格を効果的にアピールするための記載方法を紹介します。
取得した免許や資格を全て記載します。資格名、取得年月日を記入します。応募する職種に関連する免許や資格があれば、特にアピールしましょう。 免許・資格は、あなたのスキルや能力を証明するものです。応募する職種に関連する資格があれば、積極的にアピールしましょう。
志望動機・自己PRのポイント
志望動機や自己PRの書き方についてのコツを解説します。自分自身を最大限にアピールしましょう。
- 志望動機:企業への理解を示し、なぜその企業で働きたいのかを明確に伝えましょう。具体的なエピソードや経験を交えながら、熱意を込めて記述しましょう。
- 自己PR:あなたの強みや能力、経験をアピールしましょう。具体的なエピソードや成果を盛り込み、簡潔で分かりやすい文章で記述しましょう。 志望動機と自己PRは、採用担当者にあなたの魅力を伝える重要な要素です。企業研究に基づいて、誠実に、そして具体的に記述しましょう。
確認と提出の最終チェック
郵送・持参時のマナー
履歴書を郵送する場合や持参する場合のマナーについて説明します。正しい方法で提出し、良い印象を与えることが大切です。
- 郵送:履歴書は、封筒に入れて郵送します。封筒は、角形2号の白無地封筒を使用し、企業名と自分の氏名を丁寧に書きましょう。
- 持参:履歴書は、面接時に直接提出します。履歴書は、清潔感のあるファイルに入れて持ち運びましょう。 履歴書は、あなたの第一印象を左右する重要な書類です。正しい方法で提出することで、好印象を与えることができます。
封筒や送付状の準備
履歴書をどういった封筒に入れるかや送付状の書き方について解説します。
- 封筒:履歴書は、角形2号の白無地封筒を使用します。封筒の表には、企業名と自分の氏名を丁寧に書きましょう。送付状:履歴書と一緒に送付状を同封します。送付状には、企業名、担当者名、自分の氏名、応募職種、応募書類を記載します。 封筒や送付状は、履歴書と同様に、丁寧な印象を与えるように心がけましょう。
デジタル形式での提出方法
履歴書をデジタル形式で提出する場合のポイントや注意点について説明します。 近年では、デジタル形式で履歴書を提出することが増えています。デジタル形式で提出する場合、以下の点に注意しましょう。
- ファイル形式: 企業が指定するファイル形式で提出しましょう。
- ファイルサイズ: ファイルサイズが大きすぎると、送信できない場合があります。
- セキュリティ:履歴書の内容が第三者に漏れないよう、セキュリティ対策を施しましょう。 デジタル形式で提出する場合でも、基本的なマナーを守り、丁寧な印象を与えるように心がけましょう。
履歴書についての総まとめ
今までの内容を総括し、最終的な履歴書の完成形について説明します。ここで紹介したポイントを押さえて、完璧な履歴書を作成しましょう。 履歴書は、あなたのスキル、経験、能力、そして人物像をアピールする重要な書類です。企業研究をしっかり行い、自分の強みを効果的に伝えられるように、丁寧に作成しましょう。 以下のポイントを意識して、完璧な履歴書を作成しましょう。
- 基本書式: 厚生労働省の推奨テンプレートを参考に、基本書式を守りましょう。
- 内容:応募する企業の求める人物像を理解し、企業への理解を示す内容を記述しましょう。
- 表現: 誤字脱字、略字を避け、丁寧な言葉遣いを心がけましょう。
- 見直し: 提出前に必ず見直しを行い、誤字脱字や記載内容の漏れがないか確認しましょう。
- 提出:郵送または持参する際は、マナーを守って提出しましょう。 履歴書作成は、就職活動の最初の関門です。完璧な履歴書を作成し、自信を持って提出しましょう。

履歴書の内容は、その人のこれまでの職歴や就きたい職種などで大きく変化していきます。ここで挙げたアドバイスは、あくまで汎用的な内容となりますので、ここで解決できない事柄は、ぜひ一度ぷらねっとまでご相談ください。
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